クールなヤンキーくんの溺愛が止まりません!




「……ありがとう」


─────っ?!



黒川くんはそう言って、私を引き寄せて抱きしめた。


何度目のハグだろうか。


でも今度は今までみたいにギュッとじゃなくて。


まるで包み込むように、すごく優しく。


そして、私の頭を何度も撫でる。



「…お礼を言うのはこっちだよ。ずっと黒川くんに助けられている」


クラスで打ち解けられるようになったのも。
風邪を引いて倒れた時運んでくれたものも。



「…いや俺が先。…孤独で寂しかった時、助けてくれたのは、姫野さんだったよ」


「……え?」


「…食べたいくらい好き」



「………ッ!」



黒川くんは私と目をバチと合わせてそう言うと、ニコッと笑ってからキスをした。




< 140 / 222 >

この作品をシェア

pagetop