クールなヤンキーくんの溺愛が止まりません!



最終日の今日、私と水田さんは門から校舎までのアプローチでコスプレカフェの宣伝をする。


「…水田さん、やっぱりこんな格好外でやるのは流石に…」


「何言ってるの。最終日にはたくさんお客さん来るんだから、チャンスだよ!」



おぉ。
びっくりするくらい気合い十分の水田さん。


「負けられないの。他のクラスの奴らには」


学級委員として、色々思うことがあるんだろうな。



「2年5組!コスプレカフェでーす!美味しいクレープとあったかい飲み物もありまーす!ぜひ来てくださーい!」


人がたくさん歩いている中、声を大にしてそう呼び込む水田さん。


少し前の私なら絶対にここに立つことはなかったと思う。


だけど。


クラスのために、まだ何も出来ていないから。



「…お、美味しいクレープありまーす!ぜひ来てくださーい!」


私は、今までに出したことない大きな声で勇気を出してそう言った。






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