クールなヤンキーくんの溺愛が止まりません!
「南夏〜こっち向いてよ〜!」
「やだ」
「えーなんでー?恥ずかしがらないでよー!似合ってるよー?」
「うるせぇ…」
黒川くんが、私以外の女の子と親しげに話している。
それだけで、一瞬で嫌なことしか想像できなくなってしまう。
元カノ…。
その言葉が頭をよぎる。
黒川くんにそんな人がいるのは当然に決まってる。
かっこいいし、本当はすごく優しい人だし。
「…姫野さん」
水田さんが心配そうな顔をして私に声をかける。
「水田さん、教室戻ろう?宣伝用のチラシももうなくなったし」
無理やり笑顔を作り、頬が引きつる。
私は、黒川くんと隣の女の子から隠れるように教室に戻った。