クールなヤンキーくんの溺愛が止まりません!



呼ばれたけんさんは、ニコニコしながら黒川くんに長細い黒い箱を渡した。


「…姫野さん、12月が誕生日でしょ?」


「…え、う、うん…」


「だから、その日くらいはオシャレなところでご飯でも食べようかなと思って…それと…」


黒川くんは、渡された黒い箱をパカっと開けると、中からすごくキラキラして綺麗なネックレスを取り出した。



「…これって……」

「姫野さんへのちょっと早めのプレゼント」


「…うそ…」


「なっちゃん、沙良ちゃんのためにネットでずっとどんなプレゼントがいいのか探したり、お店予約したりして、バイト増やして頑張ってたのよ?」


けんさんがニコニコしながらそう言う。



…そうだったんだ。



黒川くんはこんなに私のためにしてくれていたのに。


私は黒川くんのことを疑ってばかりで。



「…そうだったんだ…」


安心した気持ちと申し訳ない気持ちが一気に押し寄せてくる。




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