クールなヤンキーくんの溺愛が止まりません!
「…嘘だろ…」
お兄ちゃんは青ざめた顔をして立ち尽くしている。
あらまぁ…。
「…でも、お兄ちゃん言ってくれたよね!素直に行動しろって…だからっ」
「許さないぞ!」
「そんなっ」
さっきと言ってることが違いすぎるって。
お兄ちゃんのこと、本当にかっこいいって思ったのに。
「許さない許さない許さないっ!絶対許さないっ!」
「もう…大学生にもなって子供みたいなこと言わないの…」
お母さんが呆れてそう言う。
「もしかして…誕生日会に来る友達って…そいつじゃないだろうなっ!!」
「……っ?!」
おっしゃる通りです。お兄さん。
そのお友達が、私の彼氏である銀髪ヤンキーの黒川南夏くんです。
「はぁー!もう無理…もうやだ…死にそう…」
「ちょっとお兄ちゃん、さっきは初恋を大事にしろって…」
「そんなこと言ってなーーい!」
「言ったよ…」
「言ってないもんっ!」
そう訴える涙目のお兄ちゃん。
あーかっこいい顔が台無しだよ。
シスコンが重症化すると、記憶までなくなるなんて…。
もう…一体どうしたらいいのよ…。