クールなヤンキーくんの溺愛が止まりません!
「とにかくあれだ、冬李もああ言ってるけどちょっと寂しいだけだと思うから。あの…なんだその…会えるのを楽しみにしているって…彼にも伝えてくれないか」
「…お父さん」
「冬李はお父さんが説得するから」
本当は。
いつも仕事ばかりで、私たちのことなんて考えていないんじゃないかって。
少しそんな風に思っていた。
でも…。
違ったんだ。
お父さんはいつだって遠くから私たちのことを見守っていてくれて。
「…よかったな。沙良」
お父さんは立ち上がると、私の頭を優しくポンポンとすると久々にみた笑顔で笑いかけてくれて、私の部屋から出て行った。
「……ありがとう…お父さん」
思わず目頭が熱くなってしまい、お父さんがいなくなった部屋で1人、震えた声でそう呟いた。