クールなヤンキーくんの溺愛が止まりません!
そしてやって来た──────
誕生日会当日。
お昼を食べ終わって身支度してから少しして、黒川くんが迎えに来てくれた。
幸い、お兄ちゃんは私のバースデーケーキを受け取りに出かけていたのでここはなんとか助かった。
「よし、行こうか」
「…うんっ」
家の門の前で待っていてくれていた黒川くんにそう返事をして、彼の手をギュッと握りしめるる。
この感じが。
当たり前になっているのに、少し恐怖を覚えるくらい幸せだ。
「黒川くん、黒川くんが私に会わせたい人って…誰なのかな?」
ずっと疑問に思っていたことを聞く。
「…俺の母さん」
──────っ?!
やっぱり…予想的中か。
どんな人なんだろう…。
「そっか…黒川くんのお母さん。…ねぇ、大丈夫かな?私。変じゃない?」
黒川くんはそう言う私をみてクククッと肩を揺らす。
「全然変じゃないよ。むしろ可愛すぎて困る。その髪だって…」
黒川くんは少し頬を赤らめながら私のことを横目で見る。