クールなヤンキーくんの溺愛が止まりません!
「父さんも…母さんの顔見に?」
「…あぁ」
「そう」
「なんか反応は?」
「いや。姫野さん連れて行ったらいい刺激になるかなとは思ったんだけどね…」
「確実に母さんの刺激にはなってると思うぞ。息子の初恋相手なんか、複雑だろう」
…は、初恋?!
校長先生、いや、ここでは黒川くんのお父さんにしておこう。
黒川くんのお父さんの口から「息子の初恋相手」なんて言われて、ボッと顔が熱くなる。
「…余計なこと言うなよ」
「余計なこと?大事なことだろ。父さんにとっても母さんにとっても。大事な一人息子には変わらないんだから」
「……っ」
少しそっぽを向いて首筋を掻く黒川くん。
あれ?
ちょっと…照れてる?
「あーもー。行こう、姫野さん」
黒川くんはそう言うと、私の手を掴まえた。
「…えっ、あ、黒川くん…」
「よろしくね、南夏のこと」
黒川くんのお父さんはそう言うと、私の肩をポンポンと優しく叩いた。