クールなヤンキーくんの溺愛が止まりません!



「姫野さん…」


「だって、こんなにかっこいい息子が…毎日毎日お見舞いに来るんだよ?…私がお母さんなら、目を覚まして絶対言いたいもん!」


「…なんて?」


「学校行きなさいっ!って」


「プッ」


「…へ?」


「アハハハハッ。姫野さん最高」


突然笑い出した黒川くんに私はキョトンとしてしまう。


「…そこは『いつも来てくれてありがとう』とか感謝の言葉じゃないんだ」


あ…。

そうなのかな…。


私が親になった時の気持ちを言っちゃった。


「…間違えちゃった。全然ふざけたつもりとかなくて…」


「ううん。合ってるよ」


「え?……ッ?!」


黒川くんは、私を引き痩せてからギュッと抱きしめた。


「母さんなら、…ぜってぇーそう言う」


黒川くんは私の耳元で声を震わせてそう言うと、少しの間そうして体を離さなかった。



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