クールなヤンキーくんの溺愛が止まりません!
そこには肩までのサラサラの栗色の髪と同じ色の目をした女の子が、ジャンパースカートの制服を着て、こちらを心配そうに見ていた。
意識も少し朦朧としていて、きっと顔だって殴られて腫れて汚いはずの俺に。
天使のような顔をした女の子が。
「…あ、あの。失礼しますっ」
彼女はそういうと、自分の横にスクールバッグを置くと、そのバックからゴソゴソと何かを探して、大きめのポーチを取り出した。
なんだこの子…。
なんで俺なんか…。
女の子は、ポーチから携帯用の殺菌消毒液とガーゼを取り出して、俺の顔の怪我を手当てした。
なんでこんなもん…カバンの中に入ってんだよ…。
「イテッ…」
冷静に心の中で女の子に突っ込みながら、消毒液が沁みて思わず声が出る。