クールなヤンキーくんの溺愛が止まりません!



全く初対面の彼女の優しさが、俺の中に全部入ってきて。


今までのむしゃくしゃした気持ちを全部包み込んでくれて。


こんな俺なんか…死んだ方がいい。

こんな俺なんか…誰からも見つけてもらえない。


でも、全然知らない彼女が、捨てられたような俺を見つけて。

手当てして。


食事で用意してくれて。


「…変なやつ」


俺は、彼女のくれた肉まんを袋から取り出して、一口かじった。


「…うまっ」


その時の肉まんが、今まで食べてきたどんなものよりも美味しく感じて。



俺は、肉まんを頬張りながらすすり泣いた。



…?


スポーツドリンクを飲もうと手を伸ばした時、その横に『生徒手帳』と書かれたノート型の小さな手帳が落ちていた。




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