クールなヤンキーくんの溺愛が止まりません!
「あれ?…これ何?」
──────っ?!
「…ちょっ、触んなよ!」
楓は、俺の机に目を向けるとあるものを見つけてそれを手にとった。
あの日助けてくれた女の子の生徒手帳だ。
「…姫野…沙良?誰?この子」
「…誰でもねぇーよ!返せ!」
「よくないよー!女っ気なかった南夏がこんなもの持ってるなんて…すぐファンクラブのみんなに報告しなきゃ!」
「…なんだよそれ!やめろよ!」
「やめないっ!」
「返せよ!」
「やだー!」
「返せって!」
身長が162センチある楓から、160センチしかない俺はなかなか生徒手帳を取り返すことができなくて苦戦する。
一番見つかりたくない人に見つかってしまった。