クールなヤンキーくんの溺愛が止まりません!
「…もしかしてこの子…前に南夏のこと助けてくれたっていう子?」
…っ?!
なんでそれを楓が知ってんだよ。
「前におばさんから聞いたよ。その日、南夏が久しぶりにただいまって言ったって、すごく嬉しそうに話してた」
ったく、母さん余計なことを。
「…あぁ、そーだよ。その時その子が落としていって…そのまま持ち帰ってきて…どうしていいのかわからなくて…」
「なるほどね〜それで好きになったと」
「…はぁ?!好きとか一言も言ってねぇ!」
「だって南夏、照れるとすぐ首掻くじゃん。幼馴染みナメんなよ」
「…掻いてねぇよ」
「ちゃんと返しに行こうよ、学校に」
「…え?」
「ないと困るでしょ。色々と」
「まぁ…」
「よし、行くよ!」
「はぁ?今から?」
「戦は急げっていうでしょ」
「聞いたことねぇわ」
そう言い合いながら、俺たちは生徒手帳を返しに彼女の学校へ向かった。