クールなヤンキーくんの溺愛が止まりません!
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それから少しベッドの中で息を潜めて。
土屋先生が保健室から出て行ったのを見計らって。
俺はベッドから出て、隣のベッドに目を向けた。
まさか、この中に。
ずっとずっと会いたかった彼女が?
いや。
そんな偶然。
そんな奇跡。
本当にあるのかよ。
そんな風に思いながら、心臓はバクバクで、俺はカーテンに手をかけた。
──────っ?!
そこには、スヤスヤと寝息を立ててる女の子がいて。
栗色の髪はあの頃より、少し伸びていて。
透き通る白い肌が、窓の外の光を浴びて、キラキラして見えた。
変わってない。
何も。
彼女は。
あの頃から何も変わらず綺麗で、汚れていなくて。
俺は、静かに彼女の隣に立つと。
彼女の頭を優しく撫でた。
思ったよりもサラサラしてて。
俺の心を一瞬で簡単に奪った。
「…やっと…やっと会えたね」
俺はそういうと、彼女の右手を優しく握った。