クールなヤンキーくんの溺愛が止まりません!
「…全部、姫野さんのおかげだよ」
黒川くんがコーヒーを一口すすってからそう言った。
「…そんな、私は何も…」
「姫野さんが、俺のことを助けてくれたあの日から。全部姫野さんのおかげなんだ。ありがとう」
「なーんか南夏らしくないこと言うじゃん?」
「お前に言わねーだけだよ」
「あーハイハイ」
「…え、姫野ちゃんが南夏のこと助けた話って何?」
愛葉くんがポカンとしてそう言う。
「フフフッ」
「ヒヒッ」
私と楓ちゃんはお互いを見てそう笑い合う。
「3人の秘密だよね〜!」
と楓ちゃん。
「はぁー?ずりぃ!俺にも教えろよ!教えろ!」
「音楽、声でけぇ」
「だってー!俺だけ仲間はずれとか嫌!教えろ南夏ー!」
「…だからうぜぇって」
「教えるまで叫んでやる!教えろ!教えろ!教えろ……」
「あぁぁーー!!!」
……っ?!
楓ちゃんが、隣でいきなり大声を出すのでびっくりする。