クールなヤンキーくんの溺愛が止まりません!
「…いいよ」
「やったっ」
黒川くんが嬉しそうに微笑む。
途端に心臓がドキドキし出す。
やっぱりこれも恥ずかしいな。
でも…。
「……な…な…南夏…」
小さくそう呼んでみる。
「…何?」
何って…。
黒川くんが呼んでって言ったから呼んだのに…。
「……南夏…だ…大好きだよっ…」
「……っ?!」
私はそういって、思い切り背伸びをして、黒川くんの頬に軽くキスをした。
「…姫野さんのそう言うとこ、本当ズリィ」
黒川くんは顔を真っ赤にしてそう言った。
きっとそれは。
おあいこだよ。
黒川くん。
私だって。
自分ばっかりドキドキしてるみたいで。
ほんの少し悔しいんだから。
黒川くんは首筋を掻くと、まだ赤みが引かない頬のまま、私の手をギュッと握りしめた。
end