クールなヤンキーくんの溺愛が止まりません!



「それだけじゃない?」

水田さんは何の話をしているんだろう…。

他のクラスメイトも何だか険しい顔をしている。


「…だって、姫野さん…あの日黒川くんに…連れていかれて…」


水田さんが泣きそうな声でそう言う。


「…あ…あれは…黒川くんは私を助けてくれて…」


そっか。
クラスの地味女子が校内1の不良に『お姫様抱っこ』で運ばれちゃったら、何事かと思うよね。



「それ本当?だってあの時姫野さん意識はっきりしてなかったんだろ?あの冷酷ヤンキーなら…何するかわかんねーよ」


クラスの1人の男子もそう言う。



普段は話しかけてくれないクラスのみんなが今日はすごく私のことを心配している。




「…あの…私はもう大丈…」



「俺が姫野さんにイタズラしたって証拠でもあるの?」


!?


すぐ後ろから聞き覚えのある声がして振り向く。


!!!


黒川くん!!


そこには少し息が上がった黒川くんが立っていた。




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