クールなヤンキーくんの溺愛が止まりません!
「はぁ…」
また大きな失敗をしてしまった。
せっかく、クラスの子と。しかも学級委員の水田さんと話すチャンスだったのに。
昼休み、私は中庭のベンチで1人弁当を食べる。
この時間が一番落ち着く。
「あ、姫野さん!」
ハッとして顔を上げると去年同じクラスだった子がこちらに手を振っていた。
私は手を振り返す。
外だと人と接するのが割と平気だったりするんだけどな。
私は教室のあの雰囲気が特に苦手だ。
相手を不快にさせないようにと色々言葉を選んだりするのにすごく時間がかかる。
少しでも間違ったことを言ったら、クラスメイトをいつ敵に回してしまうか…。怖くてなかなか話せない。
中学の頃、それが原因でいじめられた子を見て来て、それは痛いほど感じた。