クールなヤンキーくんの溺愛が止まりません!
「コスプレ?」
「うん。着ぐるみとかドレスとか着たいものならなんでもいいの」
いつものように私の特等席のベンチで黒川くんとお昼を食べる。
最近はこの時間が楽しみになったりしている。
1ヶ月前の私には考えられないことだ。
誰かと一緒にこうして並んでご飯を食べるなんて。
「姫野さんは何着るか決まってるの?」
「まだ決まってないよ」
「…そっか。なんか嫌だね。制服以外の姫野さんのことたくさんの人に見られるなんて」
ッ?!
黒川くんはまたそんなことを…。
私は少し恥ずかしくなって、目線を弁当に直す。
「俺…姫野さんの照れてる顔、結構好きだったりする」
「…っ!」
黒川くんがいきなり、私の顎をクイッと指で持ち上げた。
何これ…。
「ちょっ…黒川くん」
「好きだよ、姫野さん」
─────っ!
黒川くんはそう言うと、顎から手を離して私の頬を包んだ。