クールなヤンキーくんの溺愛が止まりません!
「…す、すみませんっ」
「お昼」
「…は、はい…?」
「まだ途中だったじゃん」
「……」
「残すの?」
「え…いや…」
黒川くんの質問の意図が全然わからないまま、私は一応、黒川くんの質問に答える。
こんなに至近距離で男の子と話したことなんてなくて、心臓のバクバクが驚くくらい止まらない。
「…別の場所で食べます…」
「なんで?」
「……えっと…」
『あなたたちが視界に入るようなところでは食事が喉に通らない』なんて言えるわけ…。
「場所変えるから。ちゃんと食べな」
!!!
黒川くんはそういうと、仲間のところに戻って何やら話すと、不良集団は一斉に噴水から離れ出して歩いて行った。
少しの間、体も頭もフリーズ状態で、やっとの思いで必死に考える。
なんだったんだろう。
黒川くん…もしかして私に気を遣ってくれたの?
いや…あの銀髪ヤンキーが…まさか…こんな地味女子のことなんか…ね…。