クールなヤンキーくんの溺愛が止まりません!
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家のチャイムがなったので、慌てて玄関から出ると、そこには私服の黒川くんが少し目をそらして立っていた。
「お、お待たせ…」
少しモジモジしながらそういう。
やっぱり、ちょっと変だったかなとか気になってしまう。
「いこっ」
「…あっ」
黒川くんは私の手をサッと繋ぐと、テクテクと歩き出した。
よかった。
ちゃんと手を繋いでくれる。
それだけで少しホッとする。
数日間、黒川くんに会えなかっただけで、すごく寂しかったから。この手を今は離したくないと思う。
関わらないでと言ったのは自分の方なのに。
離さないでと思ってる自分がいて。
黒川くんと過ごすようになってから、自分が自分じゃないみたいにわからない。