クールなヤンキーくんの溺愛が止まりません!



…そういえばここ。


すごく久しぶりに来たこの公園を見て、3年前のことを思い出す。



中学生の頃、塾の行き帰りにこの公園を抜け道でよく使っていて。


その時に一度、大怪我をした男の子を手当したことがあったっけ。



…元気なのかな。あの子。



「ここ、俺の大切な場所なんだ」


「…え」


黒川くんが突然口を開いた。


「ここで俺の人生が変わったんだ」


「…へぇ、誰かとの思い出の場所?」


「うん」


「…友達とか家族とか?」


「んーまぁ、そこらへんかな」


「そっかぁ〜…」


もしかしたら。
黒川くんにだって、元カノとか元好きな人は必ずいたかもしれないし。



その誰かとの思い出の場所だったり…するのかな。



そんなことを思って、胸がチクリと痛む。



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