清華魔法学園Ⅱ〜魔法戦争編〜
「お願いしマス。魔法使ってくだサイ」
「お願いの仕方が違うだろ。〝何でもしますから 〟が抜けてる」
「.........お願いしマス、あー、えっと、何でもしますカラ」
無表情でダルそうな怜桜と心ここに在らずな私の会話。
心を無にしてお願いしよう。
確かに私が悪いけど、何だか怜桜に頭を下げたくない。
「その言葉忘れんなよ」
「え」
ニヤリと一瞬だけ見せた怜桜の意地の悪い笑顔に冷や汗がダラダラと流れる。
とんでもない奴に〝 何でもしますから〟何てオウム返しとはいえ言ってしまった気がする。
いや、言い切れる。
言ってしまったよ。
「闇よ、我の制服の汚れを落とせ」
ブワッ
自分の考えなしの発言に後悔している私なんてお構いなしに詠唱を唱える怜桜。
怜桜の魔法によって怜桜と私(正確には怜桜だけど)の周りを黒の霧のようなものが現れ、私たちを一瞬だけ囲んだ。