清華魔法学園Ⅱ〜魔法戦争編〜
「では、ただいまより百花繚乱定例会議を行いたいと思います。理事長、お願いします」
一番前で西園寺先生がマイクを片手に司会を始める。
そして一番前の一際豪華な椅子に腰掛けた男にマイクを渡した。
40代前半だろうか。
かきあげられ、まとめられている上品な黒髪。
歳を感じるようなシワが目尻にあるが、大変整った顔立ち。
初めて本物を見た。
あの人が3大魔法使いの1人。
「ねぇ、悠。あれが清華魔法学園の理事長?」
「うん、そーだよ。腹黒そうだよねぇ」
小声で横の悠に質問すると前を向いたままおかしそうに悠がそれに答える。
腹黒そうは余計だし、アンタが言うなって感じだけど、微笑んでいるあの表情は確かに何考えているのかわかんないって印象だ。