課長の瞳で凍死します ~伊勢編~
「わ~。
見てください、課長。
光りますよ、これ」
真湖がスイッチを入れると、白い浴槽の中でライトが光る。
紫の入浴剤のせいで、紫の光が点滅しているように見えた。
「紫ですか。
高貴な感じですね」
と言いながら、山の風と湯気を受けつつ、真湖は浴槽の中を見つめていた。
冷たい浴槽に手をついていた雅喜が、こちらを見、
「旅行、楽しかったか?」
と訊いてきた。
「はい」
と真湖は微笑む。
「入れたからには、一緒に入るんだぞ」
「は……」
と頷きかけ、
「ひっ、昼間ですっ、昼間ですっ、昼間ですっ」
と真湖は慌てて言った。
本気なのかなんなのか、雅喜は無表情のままだった。
……どっちなんですか、課長。
見てください、課長。
光りますよ、これ」
真湖がスイッチを入れると、白い浴槽の中でライトが光る。
紫の入浴剤のせいで、紫の光が点滅しているように見えた。
「紫ですか。
高貴な感じですね」
と言いながら、山の風と湯気を受けつつ、真湖は浴槽の中を見つめていた。
冷たい浴槽に手をついていた雅喜が、こちらを見、
「旅行、楽しかったか?」
と訊いてきた。
「はい」
と真湖は微笑む。
「入れたからには、一緒に入るんだぞ」
「は……」
と頷きかけ、
「ひっ、昼間ですっ、昼間ですっ、昼間ですっ」
と真湖は慌てて言った。
本気なのかなんなのか、雅喜は無表情のままだった。
……どっちなんですか、課長。