片想い卒業します
*片想い歴3年半
「美月、また見てるでしょ?」
「……なにが?」
三時間目の英語の授業が始まる前の休み時間。
目の前の席に座る親友の梨央にまたしても言われてしまった。
「もう、美月。惚けないでよ。あんたが見てるのはただ一人だけじゃない」
そう言ってニヤニヤと笑う梨央。
梨央ってば私の気持ちを知っててわざとらしく言うんだよね。
「はい、見てました」
「あら、今日はやけに素直じゃない。今日の美月は何回彼を見つめていたのでしょうか?10秒以内に答えなさい」
不意打ちの質問に私は慌てて考える。