片想い卒業します


「森山君と棚橋さんは付き合ってるよ」


「もしかして、森山に言われたの?」


「ううん、言われてないよ。ただ、棚橋さんがよく教室に来て森山君と話す姿を見てたから」


「見てたからって、森山に事実を確認しないまま?」


「そうだよ。好きな人の行動を毎日見てたら分かるでしょ?」


今日の二人を見て確信したんだ。


さっきの場面を思い出して納得していたら……。


「あたしには分からないよ、美月」


私の言い訳を聞いて、途端に厳しい顔になった梨央。

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