片想い卒業します

「でも告白なんて、どうやってすればいいの?」


森山君の周りにはいつだって人がいて、話し掛けるタイミングが分からないよ。


3年半も片想いしているのに、彼とまともに会話したのは、ほんの数回。


森山君に話し掛けるチャンスは本当に来るのかな?


チャンスの確率は低そうだよね。


またまたネガティブ思考に陥る私。


こんな性格でいるから梨央は私に怒ってくれたのかも。


ため息をひとつ溢すと、ジワジワと涙が溢れてきた。


「……うっ……う……」


誰もいなくて良かった!


一人で泣いていたら、突然廊下からバタバタと足音が聞こえてきた。


どうしよう?


誰か入って来る!


焦った私は教室の入り口に視線を向けた。


すると扉が開いて入ってきたのは……。

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