片想い卒業します
森山君はこれ以上何も言わずにスマホをいじりながら座っている。
数分後。
落ち着きを取り戻すと涙も自然と治まっていた。
涙が止まって良かった。
内心ホッとしていると
「……大丈夫か?」
「あ、うん。もう、大丈夫」
「そっか……」
あ、森山君のハンカチ、私の涙でびしょびしょだ。
「ごめんね。ハンカチ、ちゃんと洗ってから返すね」
「……ん」
二人の間に沈黙が流れる。
「そろそろ行くか」
そう言って席を立ち上がる森山君。