片想い卒業します
「……はよ。あのさ……今日の部活はミーティングだけだから、17時までにはあの場所へ行けるから、待ってて欲しいんだけど?」
言いにくそうな顔をしてボソボソ話す森山君。
「え?」
「手紙に書いてあっただろ?だから今日の17時、俺、あの場所へ行くから」
もしかして、3年半前のことを覚えているの?
意外な展開に驚きを隠せない私だけど
「うん、分かった。待ってる」
私は二つ返事でOKをしたんだ。
なんだ森山君、私の手紙を読んでいてくれてたんだ!
「じゃあ、今日の夕方17時にな!」
森山君は念を押すと私を残して先に行ってしまった。
どうやって告白しよう?諦めていたから全然考えてなかったよ。
想定外の出来事にうろたえる私。
梨央に相談してみようか?
あっ、でも。梨央とは今、冷戦中なんだ。
他に頼れる人は誰もいないし……自分の事なんだもの。
失敗したっていい。私の想いを真っ直ぐに森山君へ伝えよう!