片想い卒業します
「あれ?大翔、なにしてんの?」
私達の前に現れたのは、
「なんだよ、兄貴。真帆」
森山君のお兄さんと棚橋さんだ。
いきなり現れた二人に私はパッと視線を下に向けると。
あれ?この二人……。
お兄さんと棚橋さんは手を繋いでいた。
もしかして、棚橋さんは森山君のお兄さんと付き合ってるの?
驚いた私は顔を上げると
「なんだよ、大翔。またコクられてんのかよ?」
ニヤニヤしているお兄さん。
「えっ?」
私がビックリして声を出すと
「あぁ、キミさ。悪いけどコイツさ、好きな人がいるから告白してもムリだと思うよ。何しろコイツさ……」
「おい、てめぇ、余計なこと言うんじゃねぇよっ」
「かっちゃん、二人の邪魔しちゃダメだよ。行こう!」
棚橋さんは困った顔をしながら、お兄さんの手を引っ張ってる。
森山君に睨まれてるお兄さんは怯むことなく