片想い卒業します

「森山ってさ、あんな風にぶっきらぼうで言葉遣いも良くないけど案外モテると思わない?」


不意に森山君の話題に変わって、私の胸がドキッとした。


「うん、私もそう思ってた」


「だよねぇ。アイツ、高校に入ってから益々モテてるよねぇ」


私の机に頬杖をつきながら森山君を眺めている梨央。


そう、梨央の言う通りだよ。


森山大翔(モリヤマヒロト)君は私の好きな人。


彼も私と同じ中学出身で、サッカー部に入っているんだ。


イケメンのサッカー部員が入ってきたと入学して間もない頃、女子達が騒いでいたっけ。


等の本人は我関せずにマイペースな生活を送っていたんだけどね。

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