片想い卒業します
「私も、3年半前に森山君とこの公園で会って、森山君の優しさに触れて好きになったの」
「マジで?」
「うん、今もその気持ちは変わらないよ」
そう言って笑顔を見せると、突然ーー。
「きゃっ!」
腕を引っ張られると、森山君にギュッと抱き締められちゃった。
「なあ、杉本。マジで俺のこと好きなの?」
耳元で囁く森山君に頷いた。
「俺も、オマエの笑顔に一目ボレして、それからずっと好きだった」
「嬉しい、私。森山君に好きな人がいるって聞いたから諦めようと思ってた。まさか、森山君の好きな人が私だったなんて……」
夢を見ているような展開に頭がついていかないよ。
「杉本、俺の彼女になって」
「はい」
「大切にするから」
私の返事を聞いた森山君は、私のおでこにそっとキスを落とした。
見上げると空には大きな星がキラキラと輝いていた。