フェアリーテイルを夢見てる
それらを飲食しつつ、テーブル上のパソコンを開いて新聞配信サイトにアクセスし、記事を読むのが巧さんの朝食スタイルなのでした。

肉食系女子で、朝からしっかりがっつり食べる私からしたら、とても信じられません。

そのライトなメニューもさることながら、別の事をやりながら片手間に食事を摂るだなんて。

私は何かと何かを同時進行でこなすなんてとても無理ですから。

そしてたとえできたとしても、やはりお食事の時は食べる事だけに集中したいものです。

そんな風に考えながらジーッと巧さんを見つめていると、彼は私の視線に気付き、苦笑いを浮かべながら言葉を発しました。


「前から言ってるだろ。朝はどうも食欲が湧かないって。無理矢理食べても胃に負担がかかるだけだし。それに、このメニューならビタミンやミネラル、食物繊維が多く摂れるんだから、むしろ体には良いハズだよ。他の栄養素は昼食と夕食で補えば問題はない。このタイミングで新聞を読むのもやむを得ない事なんだよ。仕事の前に最新ニュースを把握しておきたいけど、これ以上早くは起きられないし」


別に私は何も言っていないのに、何だかとっても言い訳がましく早口で捲し立てる巧さん。

というか、この話は一体何度目になるのでしょうか。

定期的に、思い出した頃に、必ずこういった話の流れになるのですよね。
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