【短】紙ひこーき
◆飛ばして
あたしと修は公園のベンチに腰掛けた。
「蘭、コレ見てもいいよね?」
修の手にはいつの間にかあの紙飛行機。
「ななな、何で持ってるのー!?」
あたしの返答を待たずに開いていく。
「修ってば聞いてるー!?」
『いつかとばしたいんだぁ。
すきな人にね、ピンクのおりがみで
“すき”ってかいて!』
『だれにとばすの?
ぼくにとばしてくれる?』
『いいよ、修にとばすね♪』
『じゃあぼくは、みずいろでかえすね!』
「蘭、コレ見てもいいよね?」
修の手にはいつの間にかあの紙飛行機。
「ななな、何で持ってるのー!?」
あたしの返答を待たずに開いていく。
「修ってば聞いてるー!?」
『いつかとばしたいんだぁ。
すきな人にね、ピンクのおりがみで
“すき”ってかいて!』
『だれにとばすの?
ぼくにとばしてくれる?』
『いいよ、修にとばすね♪』
『じゃあぼくは、みずいろでかえすね!』