センパイ、好きです。
「え、えっ……? 先生! やりたい人がやればいいんじゃないでしょうか!?」
「いないからこんなことになってんだろ?」
私の精一杯の反論も、先生には聞かず私は机に顔をベタっとくっつける。
そんな私の隣から手を伸ばしたのは、近藤で
私はチラッと見る。
「俺もやる」
「お、お前こういうの好きだもんな~
じゃあ、ウチのクラスからは高瀬と近藤で!」
先生がご機嫌で黒板に名前を書いてから、話は終わりあっという間に放課後だ。
チャイムが鳴り、一斉に帰り出すみんな。
私はカバンを持って美和ちゃんの前まで歩いて行って止まった。
「うぅ…… 行ってきます」
泣きそうな私の顔を見て美和ちゃんは、フッと笑ってからカバンを持った。
「あんたが話聞いてないからでしょ
ほら、頑張ってきな」
それでも、頑張れって言ってくれる美和ちゃんの優しさに私は泣きそうになる。
美和ちゃんが教室を出ていくのと同時に私は近藤と2人で会議室に向かった。