センパイ、好きです。
それは反則だと思うんですが
それから毎日朝練に遅刻せずに行った私は、クラスでもすごく褒められた。
「いやぁ、高瀬が朝練に真面目に行くとは…」
みんなの反応がちょっと謎だったけれど
先輩が居たから、なんて言えない。
「……梓先輩も委員だったんでしょ?」
「え? 美和ちゃんなんで知ってるの!?」
お昼休みに、美和ちゃんに聞かれて、ビックリしてウィンナーを落としてしまう。
「恭介先輩から聞いたのよ。
落としちゃって勿体ない」
そう言って美和ちゃんは、私の落としたウィンナーを拾った。
………あ、そうか。
「そういうことか~」
私は玉子焼きを口に入れると美和ちゃんを見た。
「なに?」
「美和ちゃん! 私頑張るからね!」
そう言うと、美和ちゃんはクスッと笑ってから
私のおでこを叩いた。
「当たり前でしょ、クラスのため。」
にたっと笑ってそう言った。