センパイ、好きです。




今日も、ギリギリの時間に
バスに飛び乗った。




「はあ~っ、セーフ!」


呟くように、吐き出した声が静かすぎる車内には聞こえてたみたいで、


「……ちょっとやめてよ。」


イヤホンの片耳を外しながら、恥ずかしそうに話しかけてきたのは美和ちゃん。


「あれっ、美和ちゃん!?
今日遅くない?」


今の時間は、8時15分すぎ。いつもなら美和ちゃんはもう学校についてるはず、。雨の日なんか特に。



「今日は寝坊よ。」


えっ、


普段寝坊なんてしない美和ちゃん。



珍しいこともあるもんだ、と思っていたら
あっという間に学校に着いてしまった。






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