恋せぬ王子と恋する少女
王子様
放課後、少し日が落ちかけ
チャイムが鳴って下校時間。
部活動に励む人もいれば私みたいにそのまま帰る人もいる。
「部活なんか私には無理だなぁ…」
そんなことを思いながら歩いていると、ふと目に入ったのは陸上部で、ちょうど走り終わった男の子と目が合った。
「!?…な、なんで近寄ってくるんだろ…」
目が合った男の子がなぜか小走りで近寄ってきた。
「君、陸上部に興味あるの? マネージャー志望とか?」
そういって話しかけてきたのは綺麗な顔だちで大きな瞳、背が高くまさにイケメン。学校内でも王子様と呼ばれてる男の子だった。
「あ…そういうわけじゃ……、それに私なんかにマネージャーなんてできないよ…」
私はそういって断った。
だって私そういうのできないもん…
「うーん、そっか。いきなり話しかけてごめん」
そう言って彼は部活に戻ろうとしたが、一度止まり、こう言った。
「あ、そういえば…俺の名前。双葉ひかる(ふたば ひかる)って言うから、またマネとか興味あったら来て」
そんなこと言われても…
そう思いながら家に帰る。
家に帰り、ベットに倒れ込む、、。
なんでさっきの男の子のこと考えちゃうんだろ…
「あ…、そういえば私の名前言うの忘れちゃった…。私は日野雅(ひの みやび)です!よろしくね」
独り言…私バカみたい…w
これが私と王子様の初めての出会いだった。