▷僕らは運命共同体◁
「…てか、辰也。お前はちゃんと授業を受けたいんだろ?」
「……あ、うん!」
5人の会話に振り回されながらも、長年の兄、たろうちゃんからの助け船。
「ありゃ、そーか!んじゃ、また放課後なー!!」
まーちゃんがそう言うと、さっちゃんの後をたろうちゃんとみっくん。
その後をうっちゃんとまーくんという形で去っていく。
なんとも嵐のような人達だ…。
俺が5人から見えなくなる曲がり角に入ると、そこには大勢の人達。
「ーーひっ!!?」
怯えながらもその場にいた全員は、瞬く間にありとあらゆる所に方向転換。
たぶん、俺を含め、GIE5が居たからであろう。
3秒も経たぬうちに、俺の前にはホコリしかない。
「……俺もとんだ嫌われ者だな。」
自分しか聞いていない独り言は、ますます俺を惨めにさせた。