それでもあなたが愛おしい。



「お前さ、心のこと好きなの?」





「は?そんな訳ないじゃない。」





そう言うけど海人はうたがいの眼差し。





っていうか、よりにもよってどーして心なの…






「あ、そう。

なら、お前を俺に落としてみせる。

お前が俺に落ちたら負け。

お前が俺に落ちなかったらお前の勝ち。

つか、降りたときそんな切なそうな顔で見てたら誰でも気づくし…


まぁいいか。

んじゃ、そーゆーことで。」





そう言いたいことをいって颯爽と消えていく海人。




「なんなの、あいつ。

心なんて、好きじゃないもん」





そんな私の呟きは誰にも届いていなかった。






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