それでもあなたが愛おしい。


「お母さんもお父さんもお兄ちゃんも頭いいのにさ、私だけ馬鹿なのよね。

なんでかなー…

みんな強いのに、私だけ弱い。

女だからとかじゃないの。

実際お母さん強いし。

ねぇ、なんでかな禅。」





「それは、あなたの努力次第です。」




そう言って車に乗りこんできたのは、さっきまでいなかった心。





「いつのまに…」





「あなたは努力が足りない。

組長も姐さんも若も最初からあれだけ強かったわけじゃないです。

あのくらい強くなりたいなら努力しなければいけない…」





「努力…か」





「しかし、あなたには必要ないです。

私たちがいます。


私たちが全力で守りますから。」





えっと…




これは、どう返したりいいのだろうか…



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