それでもあなたが愛おしい。


「お兄ちゃん、私が心に勝てるものって何かな?」




私たちがいる別館から本館へ移動する廊下でお兄ちゃんに聞いてみる。





「結愛が心に勝てるもの?

んー、そーだな。


それはさ、俺に聞いても意味無いんじゃないか?


それに、結愛はどーしてそんなに心に勝ちたいの?」






「それは…」





そう言われてハッキリとした理由が無かった。






そして気づく。





私が今まで心に言ってたこととかやってて事って私が悪いんだよね…





「うん、分かったみたいだね。

ちゃんと、心に謝るんだよ。

まぁ、心のことだからそんなのまた結愛を怒らせるような事言うんだろうけどさ」






そう言って笑いながら食堂に入っていくお兄ちゃん。





お母さんがあんなふうに言ったのは私が悪いことを自覚させるために言ったんだよね…

















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