天に降る雪

落ちる夢

目覚めると、太陽が真上にあった。キラキラと風が気持ちいい。
「眩しい。」
そこはよく知る学校の屋上だった。
ここは、上杉先生とコッソリとよく会ってたあの屋上。
私は、自分の体を見回すと傷もなく服は着ているが制服ではない。上下赤い服だった。
先程までのことは全部夢だったのだと、心が軽くなった。
「よかった。あれは全部夢だった。気持ちいい。」
安心してもっとこの気持ちいい風にあたりたくなって手を広げた。
すると、ぶわぁっと風が巻き起こり私は飛んだ。飛ぶことが出来たのだ。
後ろから上杉先生の声が聞こえた。
「やめろ、そっちへ行っちゃだめだ！」

目覚めると、太陽が真上にあった。キラキラと風が気持ちいい。
「眩しい。」
そこはよく知る学校の屋上だった。
ここは、上杉先生とコッソリとよく会ってたあの屋上。
私は、自分の体を見回すと傷もなく服は着ているが制服ではない。上下白い服だった。
先程までのことは全部夢だったのだと、心が軽くなった。
「よかった。あれは全部夢だった。気持ちいい。」
安心してもっとこの気持ちいい風にあたりたくなって手を広げた。
すると、ぶわぁっと風が巻き起こり私は飛んだ。飛ぶことが出来たのだ。
後ろから上杉先生の声が聞こえた。
「やめろ、そっちへ行っちゃだめだ！」

目覚めると、太陽が真上にあった。キラキラと風が気持ちいい。
「眩しい。」
そこはよく知る学校の屋上だった。
ここは、上杉先生とコッソリとよく会ってたあの屋上。大好きな場所。
私は、自分の体を見回すと手首に沢山の傷があった。服は着ているが制服ではない。上下は白い服を着ていたがそれは血で赤く染まってしまっていた。
先程までのことは全部夢だったのだと、心が軽くなった。
「よかった。あれは全部夢だった。気持ちいい。」
安心してもっとこの気持ちいい風にあたりたくなって手を広げた。
すると、ぶわぁっと風が巻き起こり私は飛んだ。飛ぶことが出来たのだ。
後ろから若い男の人の叫ぶ声が聞こえた。
「やめろ、そっちへ行っちゃだめだ！さくらお願いだ…」

上杉先生のメガネが遠くにキラッと反射した。私は下にあった木に釘刺しになった。
「上杉先生助けて、痛い。痛いよ。」
私の最後の言葉だった。
もう上杉先生には届かない。

私を木からはずすのにみんな手こずっている。
串刺しになった私は涙を流していた。痛い。痛いよ。助けて。何度もやってくる痛み。苦しみ。死んだら楽になるんじゃなかったの？
血がいっぱい流れている私の体は死んでいるように見えるが魂はそのままで、痛みを感じ続けているのだった。
痛みに耐えかねて叫びたくも体は動かない。目を見開いたまま、もう見えなくなった目で、お願い。助けてと、みんなの姿に訴えるしかなかった。
どうにかこうにか木から降ろされた私の体は、静かな救急車で病院へと運び込まれ、医者が死亡確認を宣言するとたぶんさっきの男の人が軽く私の唇にキスをして、微笑みながら私の目をそっと閉じた。
「また、会おうな。さくら。」
私はさくらじゃないよ。武田結衣だよ。