君とまた、出会う夏


焦って追いかけるも思うように走れない。


浴衣なうえ、この人ごみだ。


ようやくわたあめの屋台までたどり着いたと思ったらそこにナツはいなくて、もう隣のかき氷に夢中だ。




……今日知ったナツのこと。


意外と気まぐれ。


意外とマイペース。



軽くため息をつきながら、でもこんな風に人に振り回されるのは久しぶりだな、なんて考えてしまっている自分に驚いた。

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