カラフルな日常


時を同じくして。


1つ屋根の下。


男と女が2人ずつ。


先ほどまで別の屋根の下、楽しく飲んでいた女はそこにいた。


女は互いに友達で、男の片方は1人の女と付き合っている。

もう片方の男は、そのカップルの共通の友人である。


さっきまで別のところにいた女にとってはどちらの男も知り合いではあるものの、そこまで深い仲ではない。



部屋は暗い。

四角い板から発せられる光によって、4人の手元にあるグラスが白く光っている。

四角い板にはドラマチックな展開が繰り広げられていた。

グラス片手に4人はそれを見ている。




カップルが2人揃って隣の部屋に移動した。

女は少し怪訝に思ったが、気にしないことにし、板から流れる音と発せられる光に注意を向けた。




しばらくすると、頬を紅潮させるような雑音が入ってくる。

隣の部屋からだ。

先ほどまでの注意は完全にそちらに持っていかれる。



最初の感想は、なぜ?ということ。


次に気にかけることがあるとしたら…





そして、1人の男は獣と化した。



continue.

< 7 / 10 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop