君が嫌いな君が好き
そうやって気持ちを切り替えると、ベッドから抜け出した。
散らばっていた下着と服を手早く身につけると、財布から1万円札を取り出した。
『ありがとうございました
ホテル代の足しにはならないと思いますが、1万円を置いておきます』
電話のそばにあったメモ帳にそう書いた後、自分の名前を書こうかどうしようかと迷った。
…書かなくていいか。
どうせもう2度と会わないし、日が経つにつれて彼も私のことを忘れることだろう。
もう1度だけ彼の方に視線を向けると、まだ眠っていた。
「では、さようなら」
彼の寝顔に向かってそう呟くと、静かに部屋を後にした。
弟と同級生であろう彼から説教を受けて、思わずカッとなって挑発してしまったけれど…結果的には処女を捨てるいいきっかけになったのだ。
この時の私はそう思っていた。
散らばっていた下着と服を手早く身につけると、財布から1万円札を取り出した。
『ありがとうございました
ホテル代の足しにはならないと思いますが、1万円を置いておきます』
電話のそばにあったメモ帳にそう書いた後、自分の名前を書こうかどうしようかと迷った。
…書かなくていいか。
どうせもう2度と会わないし、日が経つにつれて彼も私のことを忘れることだろう。
もう1度だけ彼の方に視線を向けると、まだ眠っていた。
「では、さようなら」
彼の寝顔に向かってそう呟くと、静かに部屋を後にした。
弟と同級生であろう彼から説教を受けて、思わずカッとなって挑発してしまったけれど…結果的には処女を捨てるいいきっかけになったのだ。
この時の私はそう思っていた。