君が嫌いな君が好き
いつものバカにするような、最初の時に見た口角をあげているだけのタイプではない。

へえ、こんな風に笑う時もあるんだ。

えくぼまでできて、結構かわいいなあ。

そう思って見つめていたら、
「何か乗りたいものがないんだったら、最初にお化け屋敷に行っていい?」

久米が聞いてきた。

「えっ、それはちょっと…」

怖いものはあまり得意じゃないのだ。

ホラー映画やホラー小説は絶対に見なければ読まない主義である。

「へえ、怖いんだ。

じゃあ、決定と言うことで」

「えっ、ちょっと!」

久米に連行されるがまま、私はお化け屋敷の方へと向かされた。

こいつ、絶対に楽しんでるよ!

前言撤回、かわいくも何にもない!
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