君が嫌いな君が好き
ああ、そうだった。
久米が私を遊園地に連れてきたのは、乙女ゲームのデートシーンのためだった。
リアリティーがないってケチをつけた彼に、講義だと称されてデートをしているんだった。
「書けると思う」
そう答えた私に、
「思うだと?
せっかくわざわざ連れてきてやったのに」
久米がジロリとにらみつけてきた。
「はい、書けます。
大丈夫です、心配しないでください」
すぐに私は言い返した。
「そう言われると逆に不安だな…」
久米はやれやれと言うように息を吐いた。
じゃあ、どう言う風に答えればよかったんだよ…。
呆れる私だけど、彼とのこのやりとりが楽しいと思っている自分に気づいた。
久米が私を遊園地に連れてきたのは、乙女ゲームのデートシーンのためだった。
リアリティーがないってケチをつけた彼に、講義だと称されてデートをしているんだった。
「書けると思う」
そう答えた私に、
「思うだと?
せっかくわざわざ連れてきてやったのに」
久米がジロリとにらみつけてきた。
「はい、書けます。
大丈夫です、心配しないでください」
すぐに私は言い返した。
「そう言われると逆に不安だな…」
久米はやれやれと言うように息を吐いた。
じゃあ、どう言う風に答えればよかったんだよ…。
呆れる私だけど、彼とのこのやりとりが楽しいと思っている自分に気づいた。