君が嫌いな君が好き
弟とそんなに年齢が変わらないくせに生意気で、年上を敬うことすら知らない生意気人間の彼が最初は嫌いだった。
えらそうに説教して、何にも知らないくせに私の欠点を指摘した彼が大嫌いだった。
再会した時は彼の正体に驚いたのはもちろんのことだけど、一緒に仕事をやらなきゃいけないと思うと憂うつだった。
だけど意外にも面倒見が良くて、講義だと言いながらこうして遊園地に連れてきてくれた。
しかも、恋人気分を味わうためだとか言って名前で呼んだり、手を繋いだり…。
本当に何なのだろう?
こんなことされて勘違いしない子はいないと思うんだけど。
特に私は恋愛経験がないから、いろいろな意味で境目がわからないんですけど。
「まあ、ちゃんと今日のことを理解できたかどうかは次の打ち合わせで確認をするから」
そう言った久米に、
「ああ、はい…」
私は首を縦に振ってうなずいた。
えらそうに説教して、何にも知らないくせに私の欠点を指摘した彼が大嫌いだった。
再会した時は彼の正体に驚いたのはもちろんのことだけど、一緒に仕事をやらなきゃいけないと思うと憂うつだった。
だけど意外にも面倒見が良くて、講義だと言いながらこうして遊園地に連れてきてくれた。
しかも、恋人気分を味わうためだとか言って名前で呼んだり、手を繋いだり…。
本当に何なのだろう?
こんなことされて勘違いしない子はいないと思うんだけど。
特に私は恋愛経験がないから、いろいろな意味で境目がわからないんですけど。
「まあ、ちゃんと今日のことを理解できたかどうかは次の打ち合わせで確認をするから」
そう言った久米に、
「ああ、はい…」
私は首を縦に振ってうなずいた。